一級建築士設計製図試験の対策@エスキス
エスキスとは
設計製図試験は、下記のフローで行う。
@エスキス
A計画の要点の記述
B作図
C最終チェック
一番最初に行うエスキスとは、簡単に言うとプランニングから図面の下書きまての作業のことである。図面の清書をする前に、問題で与えられた条件を踏まえて建物の大きさや形状、内部の各室のレイアウトなどを検討し、図面を下書きする。試験本番では、清書用製図用紙と下書き用エスキス用紙が配布される。いずれもA2サイズで5mm方眼が印刷されているが、清書用製図用紙は厚紙、下書き用エスキス用紙は普通紙という違いがある。
エスキスのフロー
エスキスのフローは資格学校によって異なるし、自分がやりやすいようにカスタマイズするのでいろいろなパターンがある。私は2回の設計製図試験を受けた。設計製図試験は6時間半で行われるが、@エスキス2.5時間、A計画の要点の記述1時間、B作図2.5時間、C最終チェック0.5時間という配分が一般的だが、私は初見の課題を2.5時間で作図することがどうしてもできず、早くて3時間、平均で3.5時間かかっていた。そこで他の部分で時間短縮ができないか研究した結果、エスキスの手順をカスタマイズしてエスキス時間を平均40分時間短縮することができた。試験本番でも下記の手順で1時間50分でエスキスを完了することができた。約1年半かけてたどり着いた低層階のエスキス手順を紹介したい。各手順の詳細は、別の記事で紹介していく。
1)問題用紙マーキング・書き込み
問題用紙の重要事項をマーキングする。重要事項とは、用途地域、建ぺい率、容積率、駐車台数、EV台数、室面積、室に書き込む什器などの条件などだ。
書き込みは、例えば客席30席のカフェが面積適宜となっていた場合、
「3u×30席=90u」
と赤字で記入したり、隣地の公園への眺望の要求がある室に
「→??眺望」
と記載したり、自分が後で見返したとき、問題を再度読まなくても要求がすぐにわかるようメモを記入する。
2)外構切り取り
エスキス用紙に敷地の平面外形を1/400で書き、その平面外形から外構を切り取り、建築可能範囲を決める作業。
3)建築面積計算
敷地から外構を切り取った残りが建築面積となるので、建築面積を計算する。建築面積が建ぺい率を満たしているか確認する。建築面積がオーバーしていたら外構を広げる。
4)スパン寸法決定
建築範囲が決まったので、スパン寸法を検討する。スパン寸法は約40uとなる6m×7m=42u、約50uとなる7m×7m=49u、7m×8m=56uの3つのうちから選ぶ。
要求されている室の面積を確認し、40uの倍数が多いか、50uの倍数が多いかを見てスパン寸法を決める。
5)コマ出し
要求室が何コマかを問題用紙の要求室面積の右側に書いていく。1コマ=1スパン面積で0.5コマ単位、端数切り上げで考える。例えば1スパン49uの場合、10uであれば0.5コマ、80uであれば2コマとする。
6)延床面積確認
各要求室のコマ数の合計に廊下・トイレ・EV・階段分として1フロアあたり5コマを足して、合計コマ数を計算する。そして、合計コマ数×1スパン面積=延床面積の計算をする。延床面積が容積率を満たしているか確認する。
7)断面ボリューム確認
断面スケッチを書いて、2層使う高天井の室や吹抜け、屋上庭園などを書き込む。建築物の全体像を可視化する。
8)高さ制限確認
断面スケッチで道路斜線、隣地斜線、北側斜線に抵触していないか確認する。
9)各階コマ数確認
断面スケッチに2層使う高天井の室や吹抜け、屋上庭園などを差し引いた残りのコマ数、つまり他の室に各階何コマ使えるか記入する。
10)コマ振り
要求室表の右側に3本の縦線を引き、各要求室を何階に配置するか検討し記入する。
11)倍コマ図作成
方眼の横2マス×縦2マス=4マスを1コマとして3フロア分の簡易平面図を作成する。柱の位置に点を打ち、外壁線・コア(階段・EV)を書き、廊下や要求室を書いていく。
室内の什器や扉などは記載しない。
12)倍コマ図チェック
倍コマ図が問題の要求を満たしているか確認する。ここでは、室面積や室のつながり条件が満たせているかを確認する。
13)1/400平面図
倍コマ図を基に1/400平面図を作成する。1階は外構切り取りで使用した平面図に記入し、2階3階はその下に作成する。
14)1/400平面図チェック
1/400平面図が問題の要求を満たしているか確認する。
15)1/400断面図
1/400平面図で断面線位置を決め、それを基に1/400断面図を作図する。
16)1/400断面図チェック
1/400断面図が問題の要求を満たしているか確認する。
17)面積計算式
建築面積、各階面積の計算式を書く。
18)開口部マーキング
1/400平面図、1/400断面図の窓の位置はブルー、壁の位置はピンクの蛍光ペンでマーキングする。
19)全体チェック
すべての図と計算式の最終確認を行う。
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