一級建築士設計製図試験に合格する方法
設計製図試験の採点方式
設計製図試験は減点法と言われている。ミスがあれば、その程度によって減点されていき、残った点数で合否が分かれるというものだ。
国交省の発表によると設計製図試験の採点結果は下記の4段階ある。
ランクT(合格):「知識及び技能」*を有するもの
ランクU(不合格):「知識及び技能」が不足しているもの
ランクV(不合格):「知識及び技能」が著しく不足しているもの
ランクW(不合格):設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
*「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。
さらに2024年度の国交省の発表を見ると、下記の記載がある。
設計条件・要求図面等に対する重大な不適合
@「要求図面のうち1面以上欠けるもの」、「面積表が完成されていないもの」又は 「計画の要点等が完成されていないもの」
A図面相互の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落等)
B次の要求室・施設等のいずれかが計画されていないもの
製図室、研究室、会議室、ラウンジ、ゴミ保管庫、講堂、教室、図書室、カフェ、事務室、 防災備蓄倉庫、受水槽室、消火ポンプ室、エレベーター、PS・EPS、屋上庭園、 車椅子使用者用駐車場
C法令の重大な不適合等、その他設計条件を著しく逸脱しているもの
受験者の答案の解答状況
ランクV及びランクWに該当するものが多く、具体的には以下のようなものを挙げる ことができる。
・設計条件に関する基礎的な不適合:「階段の不成立」、「要求室・施設等の特記事項の 不適合」等
・法令への重大な不適合:「道路高さ制限」、「延焼のおそれのある部分(延焼ライン) の明示と防火設備の設置」等
上記の記述を整理すると下記のような場合はランクV及びランクWに該当する。
要求図面のうち1面以上欠けるもの
面積表が完成されていないもの
計画の要点等が完成されていないもの
上下階の不整合
階段の欠落、不成立
要求室・施設等のいずれかが計画されていないもの、特記事項の不適合
法令の重大な不適合
設計条件を著しく逸脱している
高さ制限違反
延焼ラインの明示と防火設備の設置違反
上記の項目をまとめると、答案未完成、上下階不整合、要求条件違反、法令違反をするとランクVかランクWになるということになる。ランクVやランクWは、設計内容の評価の過程まで行かないのでいわゆる「失格」ということになる。逆に言えば、これらの「失格ミス」がなければランクTかランクUになるということだ。
2024年の試験結果によると、各ランクの比率は下記の通りになっている。
ランクT:26.6%
ランクU:1.5%
ランクV:23.9%
ランクW:48.0%
ランクVとランクWの合計は71.9%なので、失格ミスをしなければ、ランクTとランクUの合計である28.1%に入ることができる。
さらに、ランクTとランクUのうち、ランクTの比率は94%以上になるので、全体でみれば合格率(ランクT)26.6%だが、失格ミスをしなければ合格率は94%以上に跳ね上がる。
つまり、設計製図試験は、いかに失格ミスである答案未完成、上下階不整合、要求条件違反、法令違反をしないようにするかが勝負となる。
失格ミスをしないために
失格ミスを防止するためには、下記がポイントになる。
設計製図試験は必ず失格ミスがないかチェックする
失格ミスをしないためには失格ミスをしていないか適宜チェックする必要がある。できるだけミスで手戻りしてしまうことを防止するために、チェックはエスキスの段階、作図の各段階で行う。失格ミスは必ずあるという気持ちでチェックすることが必要になる。
失格ミスチェックができるように時間管理をする
チェック時間を確保するために、時間を計測しながら設計製図試験の練習をして、チェック時間を確保できるような時間配分を決める。チェック時間が確保できない場合は、エスキス、要点記述、作図の手順を見直して、省略できる手順を削る必要がある。
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